本当に大切なことは誰にも教えたくない

10年ほど前からメンタルを傷つけて病んで悩んで、自分なりに導き出した結論。たまに日常。

【日記】心のスケールは小さいくせに

1111文字。

 鼓膜の限界まで音量を上げて、大好きな歌を聴きながら帰路を行く。

 今日は電車の中で少しだけ泣いた。

 

 多分、自分が期待する自分と、現実に存在している自分が見えていない自分との差異に絶望してしまったからだ。でもここまで俺を追い詰めるモノと、今後どう付き合っていくのか、そろそろ真剣に向き合わなければならない。

 

俺に労働は無理だ。

 

と、まあ決めつけるのはあまりにも性急だが、命の危機に瀕している時点で、少なくとも今の業界、職種が圧倒的に自分に不向きなことくらいは分かる。後で詳細に考察していくつもりだけど、概ね真理の探究へ繋がらない思考が退屈、といった結論だろう。

 プライドとか、家族とか、守らなきゃいけないモノがあるから耐えてるけど、このまま傷を許容していたら、何も守れない身体になってしまう。

 しかし、プライドを一番最初に思い浮かぶとは、なかなかスケールの小さな男ね。

 

 こう憂いを背負った夜は、何人かの頼れる存在の顔が走馬灯のように浮かぶ。

 中でも今の人格の基礎を一緒に築いた旧友の顔は、まだ鋭い眼光を放っていた幼い姿から、誰よりも穏やかな眼差しに変わっていく。未だに彼女の言いつけを無意識に守っている自分が哀れと言うか、不気味と言うか。

 

例えば、自ら手の甲にキスをする癖、腹が立つ。

そのまま手の甲を食い千切ってやりたいけど、きっと痛いからやらない。

例えば、毎晩月の形を確認する癖、腹が立つ。

月に向かって唾を掛けてやりたいけど、きっと自分に降りかかるからやらない。

例えば、辛い時こそ目を見開く癖、腹が立つ。

その目の光を消してしまってあげたいけど、きっと悲しむ人がいるからやらない。

 

三つの癖を俺に植え付けた旧友の記憶、腹が立つ。

全て忘れ去ってしまいたいけど、きっと絶対多分やらない。

理由が見つかれば簡単なのに、無条件だから、腹が立つ。

 

首都圏の大地が揺れた時だけ連絡を交わす人。

家で待つ俺よりももっと死にそうな人。

俺の命を無条件で喜んでくれる人。

生きるには十分すぎる。

俺の手には余る。

 

家に着く直前、俺はある単語を繰り返しつぶやいていた。

 

「くそが」

俺でも出来るくらい完成された仕組みになっていない。

「くそが、くそが」

舐めてもらっては困る、こんなことで負けを認める男ではない。

「くそが、くそが、くそが!」

大事なものがすぐそばに沢山あるのに、何を盲目的になっているんだ。

 

どん底に落ちてから一時間も経たないのに、もうすっかり元気じゃないか。

あー、腹が立つ。

 

7月の復帰は奇跡だった。

じゃあ、今月も完全に復帰したら何?

奇跡にも階級があるのなら、今月起きるそれは宇宙創世を超える奇跡。

心のスケールは小さいくせに、例えのスケールは大きいね。