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本当に大切なことは誰にも教えたくない

10年ほど前からメンタルを傷つけて病んで悩んで、自分なりに導き出した結論。たまに日常。

幼馴染との話④

    これはあまり面白い話じゃないけど。

    小学5年生くらいの頃。幼馴染と出会ってからおよそ3年の歳月が経った。

 俺は何故か知らんけど、学校では怒るととても怖い人と思われていて、授業中にうるさい人をキッと睨むだけで黙らせられたり、勝手な理由で気にくわない人を睨んで何も喋らせないようにしたりと、人の意思を殺す威圧を自由に扱えるようになった。言うまでもなく人の意思を殺して喋らせないなんて、命を奪うのと同じくらい最低な行為だ。

    家では弟にその目を使っていた。そうすると母親に
「目で人を殺すのはやめなさい」
って怒られる。俺は幼くして『目だけで人を殺す』力を獲得してしまった。確かに都合の良い目だったが、俺はあろう事かある日、親友となった幼馴染にその目を向けた。俺のその目を見た彼女は、他の連中とは違い、一片も臆する様子を見せずこう言う。
「その目をわたしに向けるのはやめなさい。あんたならその目が持つ意味はわかってるはず。次やったらわたしはあんたを殺さなきゃいけなくなる」
言いながらほんの一瞬だけ目に力を込めた。感じたのは、存在そのものへの強い軽蔑だった気がする。でもその目が持つ意味はわからなかった。
 
    今ならわかる。みんながみんな目で人を殺せるわけではない。存在を抹殺しようとする圧倒的な威圧感を目から照射するのと、その人の人間としての芯を掴んで否定する能力が必要だ。
 
    悲しいのは、俺は今でもその目が使える事だ。こんな最低な男が、人を見る力だけ持ってる。